社会人になってからふと、思った。
私、友達、いないな……って。
もちろん、昔はいた。
けど地元を離れたり、結婚したり、毒親から逃げたりしているうちに
気づいたら“孤独”が当たり前になっていた。
だから、思い立ったのよね。
「新しい友達、作ってみようかな」って。
女性の友達を作るマッチングアプリ、始めてみた
で、見つけたのが「女性の友達を作る専用マッチングアプリ」。
なんか、健全そうじゃない?怪しくなさそうだし、女友達だけだし。
「まずは一緒にカフェで喋るくらいからでもいいかも」と思って始めてみた。
そこで目に留まったのが、ある女の子のプロフィール。
黒髪ポニーテールで、目がくりくり。カフェで振り返る写真。
ちょっと清楚系で、可愛い系。
「乗馬を習っていました」なんて書いてあって、
「お金持ちのお嬢様かな?」「金持ち喧嘩せずって言うし、トラブルもなさそう」と思って、
いいねを押してみた。
そしたら、まさかのマッチング成功。
話してみたら…
え、馬の鞭で習い事を強要されてたって…そっち系の毒親?
なんとその子、
母親から馬の鞭で「乗馬に行け」と命令されて、嫌々通っていたらしい。
さらに中高時代は、机の横に母親がソファを置いて棒を持って監視。
「勉強しないと殴られたから」必死に勉強して、県立の理系大学に合格。
でも「家から通えないなら学費出さない」と言われて、結局専修大に。
いや……毒親の種類、違うけど重いわ。
わかる、めちゃくちゃ共感した。
ただ、その子は「異次元の向上心」の持ち主だった
共通点も多かったけど、
決定的に違ったのが“向上心”。
その子、24歳で起業してる。
「ハイスぺの男性と結婚したいから、自分もハイスぺになる必要がある」って言ってて。
「変わった男性が好き。向上心ある人がいい」とも言ってた。
週3でジム行って、都内で一人暮らし。
リモートOKな会社に自力で入って、
本当に「意識高い系女子」の王道をいってる感じ。
会うたびに聞かれる「最近、自分を高めてる?」
…聞かれるんですわ、このセリフ。
「最近、自分を向上させてる?」
ぎゃあぁぁああーーー!
私、家でゴロゴロしてアーモンドミルクのカフェラテ飲んで
夫がくれたマカロン食べてNetflix観てるだけなんですが。
“向上”なんてどこにもしてませんが?
なんか顔向けできない自分がいて、
つい言っちゃった。
「あ、ごめん、ばあちゃん家に帰省するからまた今度で!」
って、帝国の逃げ口上みたいな言い訳して避けた。
え、君がアムウェイ寄りじゃない?って突っ込みたかった話
しかも、その子。
「あのアプリ、アムウェイの勧誘ばっかりでさ〜
友達、あなたしかできなかったよ」
って言ってたのに、後日突然
「携帯のプラン乗り換えたら3万円もらえるから、一緒に話聞きに行かない?」
と営業っぽいこと言ってきて、
思わず心の中でこう突っ込んだ。
「いや、君がアムウェイみたいなもんじゃん?」
でも紹介してくれた男性は、すごかった
一方で、その子が紹介してくれた起業家男性はすごかった。
年収1000万円以上で、作家。
20代でタワマンを現金一括購入。
—スペック的にはパーフェクト。
…が、実際に会ってみると、
目を閉じながらしゃべる
たらこ唇&メガネ&チー牛フェイス
細身でトゲトゲ頭
どうしても恋愛対象として見れなかったので、
お断りした。
スペックってすごいけど、
“生理的にムリ”はどうにもならん。
今思う。私とその子の「向上心」は、交わらない。
あの子はすごく頑張ってる。
努力家で、強い人だと思う。
だけど――
私は、向上心を「常に持ち歩ける」タイプじゃない。
毒親育ちで、常に“成果”を強要されてきた私は、
「向上」という言葉が、もうちょっとしたトラウマでもある。
◾️じゃあ、どうすればよかった?今後どうしていく?
「向上心が合わない人とは友達になれないのか」って考えたけど、
別にそうでもない気がする。
ただ――
“一緒にいると自分が恥ずかしくなる相手”とは、
ある程度の距離感を取った方が、自分の心には優しいと思う。
✅【今後の私の方針】
無理に向上心ギラギラな人に合わせない
→自分が劣等感を感じるなら、ちょっと距離を置く勇気も大事。
「向上しなくても一緒に笑える友達」を探す
→価値観が近い人、いるかもよ。
同じ毒親育ち系のゆるいオフ会とか、意外と相性いい。
何か一つでも「継続できたこと」を自信にしてみる
→婚活を続けてきたあなた、すごいよ。それ、誇っていい。
誰かの“成功”と自分の“幸せ”は別のもの
→高収入・起業・筋トレより、「ノンカフェインのコーヒー飲んで天井見る」
それがあなたの幸せなら、それでいい。
最後に:向上心の“温度差”って、意外と友情にも響く
自分を高め続けられる人ってすごいけど、
それがすべてじゃない。
“向上しない時間”も、人生にはあっていい。
それを肯定できる友達が、
本当の意味で“居心地がいい人”なんだと思う。