―毒親育ちが“動けない自分”を責めないでほしい理由―
「体力がないからでしょ」
「だらけてるだけじゃない?」
そう言われたこと、ありませんか?
でもね、それ、全部間違いです。
毒親のもとで育った人が“頑張れない”のは、サボっているからじゃなく、決断する力を奪われてきたからなんです。
■「自分で決める」経験が少なすぎた私たち
たとえば、
・どんな服を着るか
・どんな部活に入るか
・どんな進路を選ぶか
本来なら、思春期に自分で選んで失敗して、少しずつ「自分で決める力」を育てていくはずなんです。
でも、毒親の家庭では、それができない。
「そんな服やめなさい」
「その学校はダメ」
「将来はこうしなさい」
— すべて、親が決める。
だから、“自分の意思”で動く経験が極端に少ないんです。
■意思決定の筋肉が育っていないと、心が折れやすくなる
「自分で選ぶ」というのは、筋トレみたいなもの。
最初は小さなことでも、回数を重ねるうちに“自分の軸”が少しずつ太くなっていく。
でも、ずっと親の言う通りにしていると、その筋肉が育たない。
だから大人になってから、
「何をしたらいいか分からない」
「どっちを選んでも怖い」
「頑張らなきゃと思うけど、体が動かない」
—そうなってしまうのは、自然なことなんです。
あなたが弱いんじゃない。
「自分で決める機会を奪われてきた結果」なんです。
■「親のこうしなさい」を少しずつ手放そう
回復の第一歩は、「自分で決める練習」をすること。
いきなり大きな決断じゃなくていい。
たとえば、
・今日の夕食を自分の好みで決める
・映画を自分の気分で選ぶ
・朝起きる時間を自分で決めてみる
たったそれだけでもいいんです。
“自分で決めていい”という小さな成功体験を重ねることで、
少しずつ、「自分の人生を自分で動かしていいんだ」という感覚が戻ってきます。
■あなたの人生は、もうあなたのもの
毒親に支配されてきた過去があっても、
今から自分の人生を選び直すことはできます。
「親の言う通りにしてきた」過去を否定しなくていい。
でも、これからは少しずつ、「私はどうしたい?」と自分に問いかけてみてください。
その一回一回が、あなたの未来を作る力になります。
あなたが“頑張れない”のは、あなたのせいじゃない。
長年、誰かの指示の中で生きてきた結果。
でも、これからは違う。
小さな決断を、今日から始めよう。
それが、自由への第一歩です。
